| 講師 | 日本IBM 永田恒一(ながた・つねかず) | |
| 論文が書けないという人の代表的ないいわけ | ||
| ■ | テーマがない 〜やってる仕事は泥臭いことばかりじゃない、何をかけって言うのよ? | |
| ■ | 時間がない | |
| ■ | 文章は苦手 | |
| 本屋さんに並んでいる「論文の書き方」は大学の先生とかが研究者向けに書いている。 | ||
| 「文化系の論文」「理科系の論文」「企業論文」がある | ||
| 企業論文は、日頃の仕事のことで 他の人に役に立つことを書く。 | ||
| 作成手順 | ||
| ■ | 題材としては自分自身が最も苦労したことを選ぶのがよい | |
| ■ | 入選論文をみてイメージをつかみ、量の算段をする | |
| ■ | 風呂敷を広げすぎない。個々に優れたことを書いていてもあまりに総花的に過ぎると審査員からみると「テーマが散漫」と片づけられてしまうことがある。 | |
| ■ | 初めからの トップダウンアプローチは失敗する | |
| 構想を固めてから、個々に書いていこうとすると筆が進まない。 | ||
| ■ | ボトムアップ・アプローチにする | |
| 書けるところから書いていく。→部品化 | ||
| 部品が増えてきたら相互につないで構成を考える | ||
| 「ひらめきが浮かぶステップ」と「文章化するステップ」はちがう | ||
| ■ | 「仮のもくじ作り」 | |
| 節<章<項 という階層構造を書いてみる | ||
| そうすると 「こういう章が足りない」というのが見えてくる | ||
| ■ | もくじの再編成 | |
| 節の量が多すぎ、少なすぎ 論理のつながり 見直してみる | ||
| 仮のもくじ → 本番の目次 が大きく変わった時の方が洗練されたいい論文になっている。 | ||
| ■ | 標題 要約 はじめに おわりに …は最後に書く | |
| 審査員からみると「はじめに」のところで論文全体が見えてしまう。はじめにで 読みたい!という気持ちにさせる | ||
| 作成計画 | ||
| ■ | 理想的な取り組み期間 2ヶ月半〜3ヶ月 | |
| 最初の3分の2がひらめきを出す期間 ひらめきは「さぁ出すぞ」といって出るわけではないので、そこの期間を長くとりたい。時間より期間! | ||
| 残りの3分の1は集中した時間が必要。多くのto do項目がある | ||
| ■ | ひらめきがうまれやすい環境とは・・ | |
| 「仮のもくじ」を印刷しておき、空き時間に眺める | ||
| 設計技法 | ||
| ■ | 起承転結 筋立ては必要 | |
| ただ実際に起・承・転・結を分けよということではなく、ストーリーがあればよい。 | ||
| 作り手はボトムアップでも、読み手にとってはトップダウンでなければならない。 | ||
| ■ | ワープロの利用 | |
| 清書という工数がないので最後の時間が楽になった。 | ||
| すべてワープロでやるかというと、ひらめきの走り書き、推敲、添削は紙でみてペンを入れるのがよい。 | ||
| ■ | 上司・先輩のアドバイス | |
| ぎりぎりで見せても修正する時間がない。余裕のある段階で相談する | ||
| 仲間との議論 雑談 | ||
| 相手から刺激をうけてひらめきが起こる。話すことで頭の中が整理される。 | ||
| 家族に読んでもらう | ||
| わかりやすく書く工夫 | ||
| いかにも論文 ふだん使わないような拡張の高い言葉で書いてあるものが多い。 | ||
| 「難しいを簡単に!」が論文の神髄 | ||
| わかりやすい文章 筋立て 視覚の活用 | ||
| ■ | 視覚の活用 | |
| システム構成図 数値データ 設計画面 | ||
| 脚注 箇条書き の活用 | ||
| 審査員の立場から | ||
| よくない例 | ||
| ■ | 落選評でもっとも多いのは「単なる経験報告に過ぎない」「論旨の展開がない」 | |
| 創意工夫はすばらしくても、筋立てしなければ論文としてはダメ | ||
| ■ | 2番目に多い落選評「掘り下げが足らない」 根拠を示さずに結論を出している | |
| ■ | 一般人にわからないような専門用語を並べたものもダメ 平易な言い回しを | |
| ■ | 章・節・項 の見出しと内容が一致していない | |
| 注意 | 長すぎる文章は分割 | |
| 論理的に意味のない修飾語 あいまいな表現は避ける | ||
| 主宰者が公開している論文審査基準を必ず確認する。 | ||
| おわりに | ||
| 入選したときの賞賛をイメージする | ||
| 論文作成を公言する | ||