しらべるビジネス

黙っているとどうなるか

最終更新 2001/6/16  今日の更新
 イントラネットの話です。
 ほとんどの企業のイントラネットには、意見を交換する「会議室」「掲示板」といった機能があります。
 ただ、せっかく機能はあるものの、社員の皆さんは幼少の頃から意見をまとめたり発言したり議論する教育を受けていない人たちばかりなので、会議室は一向に盛り上がりません。

 ある提案が書き込まれていても、「賛成」「反対」「対案」のような発言はほとんど出てきません。ここで怖いのは、役職者の特長として「文章」「数字」など明確に目に見えるモノは最大限に評価するけど、そうでないものは目もくれないという傾向があることです。

 「賛成」「これはいい!」という反応があると「評判がいい」ということになるのですが、わざわざ言うことじゃないよなぁと思うのか、誰も書きません。そして実際には、反応がないので「評判が悪い」と結論づけられるのです。

 またその逆もありで、とても使いづらいシステムや方向性が間違った提案に対して「改善求む!」「反対」の発言がないと「改善の必要なし」「問題ない」と片づけられるのです。

 支社やスタッフ部門にいる人は、本社部門の人が「こういう案を検討していますよ」と書くと、「なんだ本社はそこまでやってくれているのか」と安心してしまいます。でも、それは本社の人はちょっと言ってみただけで、そこから決裁者のところを通すのが大変なのです。

 おかしな言い方ですが、たった1人〜2人が言うことでも、心に思っただけで黙っているのと、「会議室」に書き込むのでは、ヒラ社員と役員の発言くらいに重さが違うのです。
 それから、「イントラネットで発言するなんてバカのやること」とばかりにパイプのある人に個別に根回しする人がいますが、こればれたら良識のある人たちから「腹芸の達人」の称号を与えられます。




 

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