試合の前日から三日間、新横浜駅前のトリコポイント(日頃はマリノスグッズ販売店)がバルサポイントとして展示が行われており、バルサファンが詰めかけていた。バルサのトロフィーやユニフォームなど貴重な展示品を見ることができた。一方、バルサグッズ販売はボールペン、タオル、Tシャツ程度で棚1列ほど。それでもレジには列ができ、並んでから買うまでに10分強を要した。
会場そばの通路ではマリノス・サポーターがバルサユニフォームを着てきたファンにもフリーペーパー「hamatra vol.000」を配布している。この時は「リーガはバルサ、国内はマリノスを応援して」という意図かと拝察したが、試合中マリノスファンによるバルサファンへの大ブーイングに接し、それは大きな勘違いとわかった。
開場は13:00
チケット発売時点では「ロナウジーニョ来日」と報道されていたため、主催者は急遽、来場者全員にバルサ下敷き、ロナウジーニョ下敷き、バルサステッカーの3点セットをビニルパックしたプレゼントを入場口で手渡し配布した。また場内渡しの抽選プレゼントが用意され、当選者はビニルパックに当たり券が入っていると放送されていた。
【 試合前 】
試合前ウォーミングアップ。バルサは青のパンツにプラクティス・オレンジのウェア。パンツから類推してHOMEユニフォーム着用が予測できた。
15:35 両チームのウォーミングアップが終了。終了のアナウンスが入ってもバルサの数人の選手がボールを追っている。
THE BOOMの宮沢和史が「島唄」を素晴らしい熱唱で披露。この蛇味線の弾き語りを極東の島国にやってきたバルサの選手はどう聴いただろうか。
キックオフ直前、バルサ側スタンドのサポーターがボードでBARSA!の文字をつくる。
【 前半 】
デコ先発出場。バルサは04−05シーズンのHOMEユニフォームを着用。
16:03 横浜マリノスのキックオフ。バルササポーターのサイドに向かって攻めるマリノスが33秒で先制点。
デコは一列目左に位置している。左からデコ ラーション シャビの並び。ラーションの1トップではなく、04−05シーズン同様の4−3−3。デコが入ったのはシーズン中ロナウジーニョが入っていた位置。途中2列目中央に位置を変える時間帯もあった。左サイドのコーナーキックはデコが蹴る。マリノスも引いて守る時間帯はなく、両チームがコンパクトなエリアに納まっている。足元へのタックルこそほとんど無いものの、両チームが互いにボールにプレッシングする心地の良いサッカー。
前半は流れの中からのシャビ、モッタの見事なシュートで2得点。2−2で折り返し。
【 後半 】
バルサは選手交代なしで後半へ。デコのキックオフで今度はバルサがバルササポーターに向かって攻める。2−2のイーブンがつづくなか、だんだんとデコが苛立ち本気モードに変わっていくのが見て取れる。
均衡を破ったのはデコの右サイドからのクロス、フリーのモッタのヘッドにぴたりと合い3−2。
デコは時に中盤まで守備に戻る。チャンスあるところにデコではなく、ボールあるところにデコ。デコが何人もいるような錯覚を覚える。ゴール前に切り込んでも自ら強引に打つことがなく、パスを出すことで味方の意欲を引き出すかのよう。
終始、統制された鳴り物応援を続けるマリノスサポーター。バルササポーターは後半中ごろ、一度だけ「バルサ!」コールしたが、マリノスサポーターから一斉に大ブーイング。その後、2度とバルサコールは起こらなかった。もちろん個々の選手のコールもなし。
3−2で逃げ切りかと思われた終盤、DFエジミウソンにミスが出てPKを与え3−3。40分頃、デコがベンチに向かってなにやら合図。こういう試合だし交代はしないよという意図か。3−3となってからはデコは左サイドラインぎりぎり、相手守備オフサイドライン近くの最前列に残ってパスを待つ。2列めからのパスのほとんどはデコが待つ左サイドへ。強引な突破を企図してはファウルをもらう。ペナルティエリアやや外左からのセットプレーを2度、デコが直接ゴールを狙う。右を狙った1本めはバーの上、二人がフェイントで通り過ぎた後の2本めはゴール枠の左端を捉えていたが、GKにキャッチされた。
ロスタイムはマリノスのシュートがバーをたたくなど冷や汗もの。何度か左からデコが持ち込んでペナルティエリアに迫ったが、マリノスの必死の守りでエリアには入れず。3−3で試合終了。
【 試合後 】
ヒーローインタビューはまずデコ。つづいてモッタ。インタビューは二人のみ。2ゴールでMVPを獲得したモッタに賞金300,000円のプレートが手渡される。デコはマリノス選手のユニフォーム交換の求めに応じ、上半身裸のままロッカーにひきあげた。
デコファンサイト
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