スペインのFCバルセロナ寄りスポーツ紙ムンドデポルティーボには、デコ記者が定期的に寄稿している。
ワールドカップデビュー直前のデコ記者寄稿を翻訳して紹介する。
ESCRIBE DECO
良くやった!レオ!
メッシはベンチで自分の出番を待っていた。
そして、いよいよ出番が来ると、彼の持っている全ての力を出し切
った。
Crespoへのアシスト、そして、みずからもゴールを決めた。
僕は今日、ワールドカップでデビューを飾る。
先日、レオと電話で話をした。
僕は彼に「もう少し我慢するんだ!きっと君の出番は来る。サッカ
ー選手としての才能を表現できるその時がきっと来る」
そして、その通りになった。
彼は実に頭がいい。だから彼に僕のアドバイスなんかは必要ない。
でも、いつもこうして話していると、お互いとてもいい気分になる。
僕は、今までもずっと言ってきたように、世界中のチームを尊敬し
ている。一試合、一試合を、慎重に進んでいかなければならない。
今回のワールドカップは、オープンであると共に、複雑でもある。
一つ間違うと、それは大きな代償となって返ってくる。弱小なチー
ムなんて無いのだ。
監督は大会が始まる前から、その事を繰り返し言い続けているし、
僕達自身もそんな事は十分承知している。
親友ロナウジーニョのいるブラジルにとっても、決して簡単な大会
ではない。現に彼等は、クロアチアを前に苦戦した。
今日、僕達はイランと対戦する。
そして、厳しい戦いになると思っている。なぜならこのチームには
ドイツのリーグで活躍しているKarimi Mahdavikia Hashemin
AliDaeiなどの素晴らしい選手がいるからだ。
ラファマルケスのいるメキシコ戦で最後のゴールを決めるなど、
そんなにメキシコとの力の差はなかった。
僕は、今日のデビュー戦を、すごく楽しみにしている。アンゴラ戦
の時は、あえて危険を冒したくなかったけど、今日は調子も良い。
一分、一分を楽しみたいと思っている。
皆、僕の事を、楽観主義者だと言う。
スペインの試合に関しては、僕はそう驚かなかった。プジョルや
シャビ、イニエスタとは一緒にプレーしているし、その他の選手達
ともライバルとしてプレーしたことがある。彼等の才能を僕は知っ
ている。だから、彼等がこのままの調子で進んでいくなら、僕は彼
らに賭ける。
でも、マスコミは、彼らを、もう少し放っておくべ きだと思う。
彼らは、自分達がやるべ きことは、きちんと分っているんだから。
ベルリン(決勝)は遠い。距離はまだまだ長い。
そうだ、友人プジョルを褒めなくてはいけない。
さすがバルサのキャプテン!素晴らしいルーレットだった。
まるで、ブラジル人のようだった。彼はミラン戦でシェフチェンコ
を押さえた時みたいに、パーフェックトなプレーをした。
そしてシャビ、彼はメトロノームだ。ボールは確実に彼の物になり、
的確に、素早く動く。そしてチームは完成されている。
僕は、幸せだ。今のところバルサの選手達の国は勝ち残っている。
そして、きっとバルサのチームメイトの誰かが、今大会でトロフィ
ーを持ち上げるだろうと思っている。
他のチームに関して言うなら、ドイツ。
いつもの様な開幕だ。つまらない試合をするが勝つ!みたいな…
アルゼンチンは怖いチームだ。(出来ればオランダと当たりたい)
しかし、まだまだ先は長い。
Gudjohnsenについて
グジョンセンとはチャンピオンズリーグのバルサ対チェルシー戦で、
直接戦ったことがある。
先日、合宿中にポルトガルのチームメイトや、友人と彼について話
した。
Ricardo、Paulo、Tiago は実際チェルシーで彼と共にプレーしていた。
バルサは、優勝経験者であり型にはまっていない素晴らしい選手と
契約したと思う。彼は僕達に多くのものを与えてくれるだろう。
Henryk の代役と呼ぶべ きではない。
サッカー選手は一人一人、違う才能を持っているのだから。
いずれにしても、Gudjohnsenは厳しい来シーズンで僕等を良い方向
に導いてくれると思う。
フィーゴについて
ポルトガル代表チームの雰囲気は実に良い。
チームワークも良いし、一致団結している。
だから、スペインで報道されたような、僕とフィーゴの不仲説は一
切ない。正直、僕達二人もその報道に関しては困っている。
練習や試合風景を見れば、僕等が不仲でないことは十分に分っても
らえるはずだ。
この記事はムンドデポルティーボ「ESCRIBE DECO」2006年6月17日掲載を翻訳した。
translated bola