ESCRIBE DECO ・電池の充電 今日でポルトガルにとって、そして僕にとってのワールドカップ が終わる。どうにか3位を確保したい。それが僕達に残された栄冠 への1歩だ。 今は、早く休みたい!本当にきつい大会だった。 僕の場合、大会の1週間前に痛み始めた外転筋が明らかに悪化し ていった。それが練習の邪魔をした。プレーをしている時も、休ん でいる時もバルサにいる時と同じ状態ではなかった。それは残念で もあるし、腹立たしくもある。たぶん、今日のドイツ戦には出ない ほうが良いと思う。監督、そして医者と話してみるつもりだ。 しかし、その一方で僕は、できることなら、僕にとって初のワー ルドカップを自分のプレーで飾って終わらせたいと思っている。 監督 Felipao Scolari は“3位決定戦”を“苦痛”と呼ぶべ きだと言う。なぜなら、たった1つのゴールのせいで逃してしまった 決勝のことを考えながらプレーするため、3位決定戦に出場しなが らも、素直に喜べないからだ。たしかに彼の言うとおりだ。 でも、僕達はプロのサッカー選手であり、試合をするなら勝ちに いかなくてはならない。僕達が勝つと信じて疑わないファン、そし て僕達自身のためにも。 ドイツーポルトガル戦は98年フランス大会で Rui Costa を退場 させると言う審判の信じられない判定でポルトガルがファイナルへ 進めなかった時以来、いつも“熱戦”を繰り広げている。その後、 2000年のユーロカップでは3−0でポルトガルが勝利を納めた。 今、僕達バルサメンバーを待っているのは数日間の休みだ。僕達 は電池を充電する必要がある。特に、僕達ワールドカップ参加組は バルサメンバーとしての自分達に戻るために十分な充電が必要だ。 FCバルセロナを待ち受けているのは、厳しく、スリリングなシー ズンだ。 僕達は8月に行われるヨーロッパ、スペインのスーパーカップ への挑戦により、昨年より多くのタイトルを手に入れる可能性がある。 エスパニョールEspanyol、Sevilla ともに気の抜けないチームだ。両チームとも僕 達に勝つ気でいるだろう。 しかし、バルサは足元をかため、自分達がスペイン、ヨーロッパ のチャンピオンであることを証明しながらシーズンの幕を開けなく てはならない。他チームを尊重しながらも、自分達の地位を保つた めに戦うつもりだ。 ワールドカップに関して言うと、ドイツ戦のイタリアは非常に素晴 らしかった。僕達ポルトガルが戦ったフランスに勝っていると思う。 もちろん、勝負は1度限り。何が起こるかはわからない。特に、ジダ ンがブラジル後半戦で見せたプレーをするなら、可能性はあるだろう。 ・Leo Messi、Cristianoは、Podolskiよりも優れている 個人的な意見だし、自分の友人でもあり、チームメイトでもある という理由からかもしれないが、Leo Messiと Cristiano Ronaldo は、 2006年ドイツ大会で新人賞を獲得した Lukas Podolskiよりも、 優れた選手だと思う。Leoは、自分の持っている才能を発揮できる チャンスがなかった。しかし、彼はまだ若い。すぐに、その才能を 発揮するだろう。 ・自分の将来に確信を持って、オフに入る。 僕はいつか、ワールドカップ期間中に受けたオファーについて、 いくつかのニュースが伝えたような憶測ではなく、事実を説明する つもりだ。僕は、莫大な金額のオファー、そして、僕の違約金 7千万ユーロ(*1) を支払ってくれるというオファーを受けた。 でも僕は全て断った。“no, gracias” 僕は本当にバルサが好きだ。それは明らかな事実だ。 *1 1ユーロ145円で換算すると101億円
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