ESCRIBE DECO ・ブラボー!イタリア ワールドカップは実に特別な大会だ。そこでプレーをすることは、 自分の仕事に誇りを持つ全てのサッカー選手の最高の夢だ。 僕は今回の2006年ドイツ大会でプレーをするという幸運を手 に入れた。もう少しで手に入れることのできた決勝進出を逃してし まったという後味の悪さは残るものの、4位という最終的な結果は 決して悪くない成績だった。 今大会はつまらなかったという意見には、僕は同感できない。 その逆だと思う。ただ、世間が想像していた優勝候補チームが決勝 に進出できず、全く予想外で、チャンピオンの器でないと思われて いたイタリア、フランスが決勝を戦った。 彼らがなぜ決勝までたどり着いたか?答えは簡単だ。 この2チームが一番強かった、一番運が良かった、そして一番良 い試合をしたからだ。 そして優勝したイタリア。彼らは王者にふさわしい。彼らがチャ ンピオンであることはまぎれもない事実だ。ブラボー!イタリア! そして、フランスも決勝まで進んだ強いチームだ。しかし、攻撃 する中で野心が欠けていた様に思えた。 僕は決勝戦ではそんなに多くのゴールは決まらないだろうと確信 していた。両チームとも守りを固め、ピッチの上でどう動くべ きか知り尽くしている。ジダンの不概な退場が残念だった。彼にふさわ しいのは有終の美だった。 僕達はほんの少しだけ運が足りなかった。皆、ドイツ戦を前にロ ッカールームでこんな冗談を言い合った。 “今回のワールドカップはイングランド戦で運を使い果たしてしまったな” “フランス戦のために少しだけ、そしてドイツ戦のために更にもう 少しだけ運を残しとくべ きだったな” セミファイナル、3位決定戦共に僕達は相手チームよりゴールチ ャンスが多かったが、得点には結びつかなかった。サッカーはそれ が結果として現れる。 ・疲労 今大会は、攻撃的でなく守る試合が多かったという意見にも、 僕は同感できない。 ゴールを打つ姿、プレーをする姿から全てのチームの選手達が 疲労を引きずっているのは明らかだった。それぞれのチームがゴール を狙う。しかし、1点を取るや否や、次への力を蓄えておくため、 攻撃を止め、ディフェンスラインを下げ、守りに入る。 ポルトガルーフランス戦でも同じだ。フランスは Henry のペナ ルティで1点を決めるや否やディフェンスの4人で2つの壁を作り、 守りを固めた。もし僕達が同点に追いついていたなら、あの戦術は 変えられていただろう。 つまり、フランスは普通、守り中心のゲームはしない。あのゲーム は選手がなるべく疲れないための戦術だ。 決勝を見ても分るように(全員が疲れきっていた)僕達は全員 ギリギリのエネルギーでドイツへ来た。 !Felices vacaciones!(やっと休みに入れる!!!) Luis Figo と Pauletaの感動的な最後 3位決定戦後、ロッカールームは一瞬神妙になった。 Luis Figo と Pauletaが僕達、そしてポルトガル代表に別れを告げた。 2人とも偉大なサッカー選手であり、良きチームメイトだ。 Pauletaは今大会ではあまり運がなかったが、必死にプレーをし ていた。僕達は彼らを恋しく思うだろう。 ・今大会での健闘を称えてくれた、リスボアでのセレモニー ポルトガルファンは、僕達がリスボアに到着した時、心から歓迎 をしてくれた。そして、空港、スタジアムでのセレモニーにも参加 してくれた。バルサがリーガ、チャンピオンズリーグを制覇した時 の優勝セレモニーを思い出した。僕達のファンは最高だ。 1966年の代表チーム、そして Eusebio を上回るための3位 というポジションを獲得できなかったのが残念だ。 僕達は3位を狙って戦った。しかし、あの試合ではドイツのほう が、僕達より優れていた。 個人的なことを言えば、ドイツ戦を前に、体の調子は思ったより 良くなった。怪我を治しきれなかった僕にとって、ワールドカップ の終了は早すぎた。でも、仕方がない。 後は、バルサのために完璧に治そう!!
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