旅先ではいつもネクタイを買うことにしているのだが、紺地にバルサマークを散りばめたトラディショナルなネクタイ(22ユーロ)を発見。バルセロナの旅のネクタイはこれと迷わずかごに放り込む。迷わなかったもう一つの理由に、ユニフォーム プラスあと一品買えば税金払い戻しの金額を超えるというのもあった。
前日の写真の主が、デコだと知らなければ、間違いなくここは有名人の「10」を手にしていただろう。それでも10秒くらいは 故郷に着て帰ったら、プロ野球の選手かねとか言われそうなのに、ここは無難に10か・・と迷ったが、
「いやこれも何かの縁だ」
と20の L をつかむ。袖の位置に黒いプラスチックの丸いコブがついている。
欧州サッカーではこれを凶器にしてチャージするのだろうか?
初めて手にするユニフォームに想像(というか妄想)が膨らむ。
連れの姿が見えない。待たせては悪いと思い、とり急ぎレジに並ぶ。地下1階のレジは3台ほどありそれぞれに客が並んでいる。右側の列に並んでいたところ前の客がサイズのことで店員と話し込み始めた。他の列はどんどん進んでいく。日本の銀行やチケット売り場で見かけるフォーク並びは、ここだけでなくバルセロナでは何処でもみかけなかった。
(ちなみにレジは地下だけでなく1階にもある)
やっと自分の番が回ってきた。一応自分もサイズを確認してみる。
「Is this OK for me?」
スペイン語は定型文しか覚えてこなかったので、手振りを入れて適当な英語をつかう。シンガポールのように母国語と英語を同じくらいに使いこなす民族は希で、スペイン人はスペイン語しか話さない。だが、身振りと指さしを入れればおよそ通じないことはない。
女性店員は確か
「Please try it on.(試着すれば?)」
と言って地下1階にある試着室を指さした。
試着室は2つあったと思うが、その日使えるのは1つしかなかった。先約がありしばし待っていると、ユニフォームを試し終えた小太りのサラリーマンが
「またせてゴメンね」
とウィンクしてレジへ向かっていった。仕事中にさぼってきたのだろうか。
慌ててジャンパーを脱ぎ、今にもびりっといきそうな薄手のユニを破かないように慎重に首を入れる。今思えば選手があれだけ引っ張っても破れない素材なのだからその心配は要らなかった。
ふつうの服はLだが、鏡に映すとなんだかぱんぱんなので、一旦脱いで10mくらい離れたユニフォームコーナーまで走って行ってXLをつかんでくる。
首回りは大きいが着丈が気に入ったのでXLに決めて再びレジへ。並んでいる間に肩の辺りにほつれを見つけたので、また売り場へ戻って違うのと替えてきた。
マーキングが圧着された状態で、バルサユニ各選手各サイズがこれだけ吊してあるのは、世界でここだけだろう。
日本に帰ってからTシャツ1枚の上に着てみるとちょっと大きかった。気持ちにゆとりがなかったせいもあって試着時はネルのシャツの上から着ていたのである。ただ素人採寸で着丈72.5cmは、05−06HOME、Lサイズの着丈73cmよりも短かかった。
しらべる内の検索
カスタム検索
|
| TweetCopyright silabel |