Bovine Spongiform Encephalopathy 牛海綿状脳症
牛の脳にあるプリオンが何らかの理由で異常プリオンとなり脳に空胞ができる病気
英国ではBSEを発症した牛の肉骨粉を飼料として使ったため伝染が拡大した。1988年に対応措置。1993年のピーク以降は感染する牛は減少傾向にある
BSEは日本では一般に「狂牛病」(mad cow disease)と呼ばれているが、2002年に入って日本のTV・新聞各社は「BSE」と呼称を変えた
【時系列の記録】
- 1986年11月
- 英国 1例めが報告される
- 1988年6月
- 英国 BSEが届け出伝染病に指定される
- 1988年7月18日
- 英国 肉骨粉の飼料への使用を禁止
しかしこの措置は守られていなかったと後に英国農漁業食糧省が認めた
国内は使用禁止にしたが海外への輸出を拡大した
- 1988年8月
- 英国 BSEに感染した牛は焼却または埋め立てる措置を実施
- 1993年
- 英国で狂牛病発生件数37,000頭(ピーク)にのぼる
- 1994年
- EU 肉骨粉の使用全面禁止決定
- 1996年3月20日
- 英国ドレル保険大臣「狂牛病は人間に感染する恐れがある」と国会発言
翌日以降、フランス、ドイツ、イタリアなどが相次いで英国牛の輸入禁止決定。26日EUが輸入禁止決定
- 2000年12月
- EU「日本で狂牛病発生の恐れがある」と中間報告。日本政府はこの報告を中止させた
- 2001年8月6日
- 白井市で狂牛病の疑いのある牛が報告される
- 2001年
- 9月10日、白井市で見つかった牛が狂牛病感染1頭目と認定される。後にこの牛が肉骨粉に加工されていたことが判明
10月4日、日本政府 肉骨粉の飼料としての使用を禁止。
11月21日、北海道で狂牛病感染2頭目が認定される
11月30日、栃木県で狂牛病感染3頭目がみつかる
- 2002年
- 1月〜3月、雪印の牛肉偽装を皮切りに牛肉卸・販売業界の不正が噴出
- 2003年
- 5月20日、北米で初めてカナダでBSE牛みつかる
12月、米国でBSE感染牛が見つかり、米国産牛肉輸入が禁止される。
◆参考文献「狂牛病―イギリスにおける歴史」リチャード・W・レーシー 緑風出版 1998年10月刊