車輪間隔を変えることで、JR在来線(狭軌)、新幹線(標準軌)の両方を走る電車
略称:FGT 軌間可変電車
■標準軌 広軌⇔狭軌を乗り換える際は、停車駅で軌間を変えるのではない
軌間変換装置を備えた接続線を最高時速10km/hで通過しながら、軌間を変更する
トピックス
■長崎新幹線(九州新幹線長崎ルート 後に西九州新幹線) 新鳥栖−武雄温泉間での導入に向けて検討されていた
■スペインでは軌間可変電車「AVE S-120」(高速線の最高時速250km/h)が2005年から走っている
■東京都大田区の新空港線(蒲蒲線)計画では「フリーゲージトレーン」「三線軌条」の両方を検討している
【時系列の記録】
- 1994年
- 国交省が研究開始
- 1997年より、2007年までに
- 開発を終える計画で開発開始
- 2009年
- 11月、事業仕分けの席で、三日月大造・国交政務官が長崎ルートのFGTについて「技術開発を続けるかどうかを2010年度に見極める」とした
12月、直線270km/hを記録 しかし、曲線では目標130km/hに対して80km/h
- 2010年9月現在
- 国交省専門家委員会の評価
■新幹線・在来線直線は270キロで走行可能
■在来線カーブ区間は80キロ程度
■在来線はレール設備の補強が必要
■台車の改良が必要
10月19日、台車改良のため、在来線を通りJR九州小倉工場から、神戸の川崎重工業兵庫工場へ移送された
- 2010年時点
- 240億円を投じたが、依然として実用化の目処が立っていない。
- JR四国が導入に向けて、走行試験を始めた
- 2011年3月末
- フリーゲージトレインの開発継続可否を判断するタイムリミットだったが、明確な可否についての情報は見つからない
4月、JR四国が予讃線で試験走行開始
11月、国の技術評価委員会による「中間評価」が行われる
- 2014年4月19日
- 3モード耐久試験に使用する第三次試験車を報道公開。造成費43億円
- 2014年10月19日
- 軌間変換装置を備えた接続線での試験開始。標準軌、狭軌、軌間変換装置の3モード耐久試験開始
- 2016年2月10日
- 開発遅れのため、運用開始目標が2022年から2025年にずれ込む見通しとなった
- 2017年7月25日
- JR九州が西九州新幹線への導入を断念
- 2018年
- 九州新幹線長崎ルート当初の運用開始目標
- 2022年
- 2012年時点、長崎新幹線での運用開始目標
佐世保駅で撮影