■ゴール
ITILに倣うと、文書や規則を作ったところで責任者は達成感を感じてしまう
ITILを根付かせるには、しつこい上司のコミットメント、鬼のような指導が必要
だが、導入時点がゴールだと思っている上司は「こんなことやってられませんよ〜」と音を上げている部下に「まぁ、いいんじゃない?」と、つい甘い顔をみせてしまう
本来ならば「会社としてやると決めたことなんだ。ルール違反は許さない」と一喝しなければならないところだ
上司の指示で、心を鬼にしてITILを推進していた担当者は、こうして上司から梯子を外されて、ノイローゼになる
いい人キャラの上司が推進するITILは確実に失敗する
■煩雑な実務
ITILの規則は実務とかけ離れている。品質の安定が主眼だから、それは仕方がないこと。目の前にいる人に仕事を頼むために、書類をダウンロードして、三人の管理者の承諾や手続きを経て、ようやく目の前にいる人に要件が伝わる。といったことばかり
仕事は確実に遅くなる。
製造、営業部門は「ITILとかいう訳のわからないものを持ち込んで、管理部門がお役所仕事をしたいだけだ」としか思わない
社員全員が「絶対にうまくやってみせる」と意気込んで、日々工夫をしない限り成功するわけがないのがITIL。しかし、現実には
「自分だけは、自分のやり方でやる」
「いずれ、有名無実になる」
「こんな、けしからん方法は反対だ」
という人が大半であり、成功するわけがない
外資系企業、中小企業であれば、成功の条件を整えられるかも知れない
だが「ウチの会社は体質が古い」と皆が自認している会社でITILを取り入れると、間違いなく人心が荒廃する
イギリスのやり方が日本でもうまくいくと考えるほうがおかしい
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