■特長
見た目にわかりやすい
XMLはユニコードをサポートするので、各国語が使える
wwwで扱いやすい。リンク機能がある。
w3cによる強い標準化
安価なツールがたくさん出ている。
…その結果として、webで連携するアプリ開発に向いている。
■データフォーマット
冗長で見やすいものにできる。終了タグが必要なことだけが冗長さを欠いているかも知れない。
十年たってプログラマーが全員変わってしまっても、データが意味を失わない。
■XMLの応用
ポータル化が可能。色々なサイトを見に行くのは面倒、各サイトから有用な情報をまとめて表示することができる。
コンテンツの適合化、シングルソースマルチユース、例、モバイルバンキング、ドコモ・Jフォンなど表示形式が違うサービスにも共通な情報が出せる。
分散プログラミング*が可能 (*サーバーに置くと集中化、クライアント側に置くと分散化)
■各社のとりくみ
XMLはオープンに標準化された技術。Sun、マイクロソフトなど各社がこうサポートしますというものを提供している。
■IBMの戦略
IBMは数年前からネットワークでビジネスしませんか言ってきている。ネットするにはつながなければならない。つなぐのはTCP/IP、これにブラウザーが必要、+プログラミングはJava+データはXML(=これがIBMの言う e-business)
■標準化への動き
oasis 業界標準化をしている団体、業界ごとの動きをまとめている。
JavaコンソーシアムXML研究会 昨年9月に発足させている。
アルファワークス 有効なツールを自由にダウンロードできるサイト
■XMLの今後
XMLスキーマが重要。DTDに代わる新しい文法定義、たとえばプライスのところに数値ではない、コンマ記号入りの数字(¥5,000など)を書かれると再利用では困ってしまう。そういう部分を標準化していこうということ。
スキーマそのものはXMLではなく、XMLを定義する文法、言語
XPath表現も標準化の対象になっている。
XML電子署名についてW3Cで標準化の作業中
■XMLの死角
新しいモノが出てくるとそれはとてもいいものだと思われる。しかししばらくすると幻滅期が訪れ、やがてやはりいいものだとなると安定期にはいる。Javaは安定期に入った。XMLは日本では過度な期待の時期、米国では幻滅期にさしかかった。
技術的にすごいけど扱いにくいと言うものはインターネットの世界では伸びない。XMLについては・・DTD標準を決めなければならないなど懸念される点はある。より多くの人に使っていただき、この技術をつないでいきたい。
第一世代のe-businessは世界にいる誰でもブラウザーで情報が得られるというものでした。これがITアプリケーションと組み合わされベンダー企業のビジネスプロセスが変革してきました。
次世代は、何十億という人口が対象になってきます。コンピュータだけでなくワイヤレスな携帯、PDAなども入り口になります。CRM、SCMなどを使ってダイナミックな環境になります。
これまでは人がブラウザでクリックするという事が前提でしたが、これからはマシン同士による自動化されたトランザクションが行われていきます。
XMLより以前には、共通のモノとしてHTML、TCP/IPがありました、でもこれだけでは抜けていたモノがありました。
標準化されたデータ交換の使用はインターネットにはありませんでした。XMLは標準化された交換が可能になります。
XMLとは、Documentにメッセージを加えたもの、データ交換の約束です。XMLはテキストフォーマットではなくデータフォーマットなのです。
ネットワーク経済では、いかにしてパートナー企業、顧客と接続できるかです。ベンダー企業のシステムに依存しない、制限されないことが必要です。Java、Windows2000、言語はこれ…ということがあっては顧客層が制限されてしまうのです。(過去はそうでしたが)
という人のためにあるのがXMLです。ビジネス語とも言えるし、共通理解と言えるでしょう。
XMLを使えばベンダー(IBM、サン、マイクロソフト・・)に関わらず提携できます。
XMLはユニコードで定義されており世界標準ですから心配もありません。
doctype order system でデータをどう表示するか命令する。w3cで標準化が進んでいます。
業界では、
サン(Javaの開発メーカー)は、Javaの一部としてXMLをとらえています。
マイクロソフト的見方としては、XMLが大きく支配的です。
IBMはJava、XMLは相互補完の関係であり、相互依存ではないという姿勢。XMLは一度書けばどこでもリードすることができます。CICSやコボルでも使えます。Javaが居ないところでも使えるのです。
hype cycle 認識 過剰な期待 幻滅 安定
1998年の最終四半期、XMLは過剰な期待の状態にありました。
すべてのシステムをリライトするのでは普及しません。既存システムではフロントサイドで他システムと対話するところに使っていくことが可能です。
XMLでは業界、分野での合意が必要です。色々な国際標準を仕切っている団体がそれに取り組んでいます。
オラクルや多くのアプリ・プロバイダーがXMLをエキサイティングなものだととらえています。
■問題は何か?
W3C*がXMLのコアの部分を標準化しています。でも保険業界・・といったものは標準化していません。 アルファワークスがその役割を果たしてきました。 オアシスはベンダー、業界別のスタンダードを仕切っています。XML ORGは通信業界のXMLはどうか?という情報が得られます、その標準のコピーを入手することが出来ます。
W3C=World Wide Webコンソーシアム〜インターネットの技術標準を調整する団体
国連の機関もあります。EDIはこれまでオープンなものではありませんでした。米国が使っているモノ、それ以外のものに2つに別れてきました。 国連はXMLで統一したものを作ろうとしています。商業分野には特に力を入れています。
IBMとしては色々な業界向け標準化に参画しています。
■製品としては
db2はXMLデータを中に入れて、クエリーで管理することができます。XMLファイルを分割してdb2に入れたり、その反対もできます。Db2の最新バージョンはXMLをサポートしています。
トランスコーディング 一つのファイル形式を別の形式に変換するものです。XML言語を別のXML言語に変換するものです。アプリには何の変更の開発もありません。
XMLは普遍的データです。いかにして交換できるかお互いが約束します。詳細について情報交換できます。急速に普及しています。Javaよりも高速に普及していると言えるでしょう。
これからさらに あらゆる分野での業界再編が進むでしょうが、こういう場ではXMLは中核技術となります。違う企業のデータフォーマットを簡単に通訳してしまうのがXMLです。