■文章を書くというのはとてもいいことだ 。少なくとも僕にとってはとてもいいことだ 。最初にあった自分の考え方から何かを 「削除 」し 、そこに何かを 「挿入 」し 、 「複写 」し 、 「移動 」し 、 「更新して保存する 」ことができる 。そういうことを何度も続けていくと 、自分という人間の思考やあるいは存在そのものがいかに一時的なものであり 、過渡的なものであるかということがよくわかる
村上春樹「遠い太鼓」
■ロジックだけではだめ、ストーリーだけでもだめ、その二つを合わせることによって、視点は立体的になります
村上春樹「村上さんのところ」
■僕は昔から一貫して 、批判は読まない 、見ない 、反論しない 、という三原則を貫いております。
ものごとを難しくくよくよ考えない。適当にすらすら忘れる。いやなやつとは顔を合わせないようにする
村上春樹「村上さんのところ」
■最上の書物とは、読者がすでに知っていることを教えてくれるものなのだ
ジョージ・オーウェル「1984」
■親切心をフルに使って下さい。それが文章を書く極意です
おもねるのではなく親切になるのです
村上春樹「村上さんのところ」
■「わしゃぁこの歳まで生きて来ると、いい話だけを聞きてえであります。たいていのせつねえ話は聞き飽きたもんでありますからなあ」
「金出して本買って、せつねえ話を読まされるじゃあたまらねえでありましょうや。うれしくなりたくって金を払うじゃありますまいか」
南木佳士「阿弥陀堂だより」おうめばあさんが孝夫と小百合に語る言葉
■大衆の知恵は、決して創意などは持っていないのである。大衆は作家ではなく批評家なのである。作家である企業家が、自分でアイデアを考えずに、大衆にそれを求めたら、もう作家ではなくなるのである
本田宗一郎「やりたいことをやれ」
■人を感動させるもののかたわらには必ず人には見えない強靱な時間がある
伊集院静「夢のゴルフコースへ 米国西海岸編」
■作品の本筋とトーンを損なうことなく、10%の削除ができないなら、まだ努力が足りない」スティーブン・キング
荒井千暁「こんな上司が部下を追いつめる」 文藝春秋 2006年4月
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谷崎の文章読本は画期的な発見をしています。それは、文章は「分からせる」「長く記憶させる」ことが大切であると主張した点です
久恒啓一「図で考えれば文章がうまくなる」PHP 2005年9月
■小説は現実をなぞるのではない。想像力を駆使して現実に立ち向かうのだ
村上龍「イン ザ・ミソスープ」
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