走者が捕手に故意にぶつかるタックル、捕手が走者の走路を塞ぐブロックを禁じたルール
概要
■走者がタックルした場合「アウト」
■捕手がブロックした場合「セーフ」
■違反した選手は、個人ごと累積警告3回で退場となる
悪質な場合「一発退場」もある
運用
■審判はまず「セーフ」「アウト」を判定する
■プレーを切った後、必要に応じてビデオ映像も活用してコリジョンルールの適用を審判団で話し合い判定する
collision=衝突
解釈
■捕手は走路を塞いではいけないのではなく、走路上にいてはいけない
捕手が走路をまたいで立つとルール違反
■走路の延長線上(走者からみてホームベースより先)にいてもダメ
【時系列の記録】
- 2015年
- MLBで導入
- 2016年
- NPBが導入
- 2016年5月6日
- 初めてルール適用で判定が覆る。
- 西武−日本ハム戦 浅間の本塁進入はアウトと判定されたが「ホームベースのカバーに入った高橋投手の左足が走路上に置かれていた」と日本ハムが抗議。審判団はビデオを見て協議。主審が「コリジョンルールを適用してセーフとします」とアナウンスした。
- 同日、巨人−中日戦で高橋監督は、立岡がホームインした際、相手捕手が走路をふさいでいたとして主審に確認を求めた
- 2016年5月11日
- セリーグで初めて、ルール適用で判定が覆る。
- 阪神−巨人戦 小林誠司の本塁進入はアウトと判定されたが、ビデオ協議によりセーフになった
- 2016年7月22日
- コリジョンルール新運用基準適用開始
◆外野手は無理に遠投せず内野手に中継。より正確な制球で捕手がタッチする位置に投げることが求められるようになった
2016年シーズン開始当初、ルールを勉強していない監督が、ルール通りの判断に対して暴言を吐いた
野球評論家の中には「野球の質が変わってしまう」と論評してルールを元に戻すよう説く者がいた。そういう人の脳からは、ルール誕生の原点である「捕手の選手生命を守る」という観点が損なわれている
施行からわずか4ヶ月でルールが変更された。批判を浴びたらすぐルールを変えるスポーツ団体には威厳がない。スポーツとして意義のないクライマックスシリーズを放置しておいて、コリジョンは変更するというところに、商売のみ優先というNPBの体質が窺える