ポスティングシステム

最終更新 2013/11/16
NPBの選手がMLBへ移籍するための入札制度。1998年秋より実施。現在はない

制度作りにはイチロー在籍当時のオリックスが最も熱心だった
初のケースは広島ケサダ、ペレスが入札にかけられ、ケサダが交渉成立となりシンシナティ・レッズに移籍
3例めのイチローはマリナーズへ移籍

制度開始当初、メジャーリーグ選手が組織する労働組合はこの制度が選手側に球団選択権がないことを憂慮、廃止を求めた
2001年末にこの制度で移籍すると言われていたヤクルト石井一は同時多発テロに不安を感じ、その年の米国行きを見送り、翌年FAでドジャーズへ移籍した
2004年オフ、数人のFA未取得選手がポスティング移籍を要求。ごね得が通ると勘違いしている選手に利用される制度となった
2005年オフ「ポスティングを容認する球団と認めない球団があるのは不公平」と記者に話した、訳の分からない一流投手がいた
2006年オフ、松坂をレッドソックスが60億円、井川をヤンキーズが30億円で落札。選手売買制度という実態が浮き彫りになった
2012年末、MLBNPBの取り決めが失効。2013年9月現在、ポスティング制度はない
2013年オフ、MLBから提案された新制度へのNPB選手会の回答が遅れたため破談

【交渉成立までの流れ(1998年当時)】
1,所属日本球団が放出を了承
2,MLBコミッショナーが入札受付(4日以内)
3,所属日本球団が、入札金額の受諾を決める(全額球団がもらう)
4,最高額入札メジャー球団が本人と交渉(30日以内)
5,交渉成立


FA権を持っている選手は自由に球団を選べる。このシステムを使うのはFA権を取得する前の選手
球団としてはFA→国内移籍ならば補償金が入ってくるが、FA→海外移籍された場合1円も入ってこない
施行後ずっと、メジャー移籍がみえみえの選手を持つ球団が、FA獲得の1年前に移籍金を確保するための制度だった
松坂大輔の高額入札で、西武は生涯支払年俸を差し引いても43億円の利益を出した。(興業、版権収入は計算に入っていない)
今後は、高校生を獲得して、商品価値を高めてからMLBに販売する、移籍金ビジネスの制度となるだろう
〜2006年11月記〜

日本プロ野球の歴史

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